ブルゴーニュの結婚式

浦久俊彦事務所・広報担当の成田です。
フランス・ブルゴーニュの片田舎で行われた友人・ジェルベール夫妻の結婚式に出席してきました。

EUに、ユニオンリーブルという事実婚のスタイルがあります。
さらに制度として連帯市民協約PACS(パックス)があり、事実婚のカップルは男女の組み合わせを問わず夫婦として法律で守られる制度になっています。
初めは同性愛者やフェミニスト運動の機運で始まったPACSだったのですが、今では一般の利用者が多く、「お試し婚」という感覚で使っている若い世代も多いようです。
お試し婚の後は法律婚に移行するカップルもいますし、そのまま事実婚を選ぶカップルも。
フランスでは”家”を重要視していることから、カトリックの教義で離婚が許されないため、離婚手続きは厳しく負担も大きくなります。そこで生まれたのが事実婚という自由な夫婦の在り方だったんですね。

そんなユニオンリーブルを15年も続けてきたピエールとジュヌビエーブでしたが、今日、ついに晴れて戸籍上でも夫婦となります!

前日から二人の家に泊まっていたので、結婚式当日の今日は、朝からとても忙しくなりそうな予感です。新郎と新婦はそれぞれの用事を済ませたり、美容院へ行ったりと皆お昼までは別行動。
我々はといえば、お昼ごろに集まってくる招待客をもてなすために、まずはマルシェへ! ご近所のジャックとミッシェルが連れて行ってくれました(写真左下)。

マルシェのあるジョワニーの街までは、車で20分かかります。
買い物籠を片手にマルシェへ足を踏み入れると・・・想像以上の賑わいでした!

日本では見かけない野菜に、美味しそうなパテやテリーヌ、ハム、チーズに興味津々。
このままではすぐにお財布がからっぽになりそうです(笑)。
ジャックが美味しいと評判のお店を教えてくれたのですが、やはり人気のあるお店は長蛇の列!!  でも、その分味は保証付きですね!

家へ帰ると、お祝いに駆け付けた人が次から次へと・・・続々やって来ました!
すっかり正装に着替えた新郎・新婦も幸せ満点の笑みです(写真右下)。

フランスでの結婚式というと、役場で行われるMariage Civil と教会等の宗教施設で行われる Mariage Religeux の2種類があります。
前者は公式なもので欠かせないのですが、後者は任意です。
ジェルベール夫妻の結婚式はMariage Civil のみということで、皆で車に分乗して、村の役場まで向かいました。

とっても驚いたのは、みんなすごーくカジュアルな装いということ。
結婚式も村の役場で二人の結婚のサインに立ち会い、15分ぐらいで終了という、日本の結婚式から考えると拍子抜けしてしまう程です。
それでも、余裕のジュヌビエーヴに比べ、ピエールはかなり緊張気味・・・(写真右上)。
そして、本日のメインイベント!!
ディモンの村長の前で結婚のサインをし、婚姻届けが無事に受理されました。
十分過ぎる大人婚の二人に、村長から「若いお二人の門出を祝って」とコメントが入ると、会場からドッと笑いが起こりました!

ユーモアもナイスな村長 

役場を出てから、みんなで記念撮影(写真下)。  

そこからは、パーティー会場へ場所を移します。
村を出て、車で40分走ったところに見えてきたのは、本日のパーティー会場兼宿泊施設の「オーベルジュ」(写真下)。

まずは、オーベルジュの中庭で乾杯の挨拶が。
我々のテーブルは、通称「Timide(内気)テーブル」(写真下)。
シャイで内気な人ばかりが、ホストによって選ばれた栄誉あるテーブルです(笑)。
“Timide”な人たちは、本当に人見知り屋さんでモジモジして恥ずかしそう。
その様子が微笑ましく、私はすっかり嬉しくなってしまいました。

夜も更けてくると、室内のレストランへ移動し、本格的な晩餐会の始まりです!
皆で歌ったり、踊ったり、おしゃべりしたり・・宴もたけなわ。
この日のために習いたてのトランペットを披露した新婦(写真右下)。
そういえば、我々が到着した日もお世辞にも上手とはいえない演奏が(失礼!)、聴こえていました(笑)。このパーティーのために練習していたんですねー。
フランスの結婚式は、三日三晩休みなく続く・・なんて話を以前聞いていたので、相当な覚悟をしていたのですが、午前3時を回った頃には一人抜け二人抜け、朝方にはすっかりお開きとなりました。

 

結婚式、楽しかったー。
にぎやかで幸福。
ジェルベール夫妻、末永くお幸せに!
Felicitations pour votre mariage!
Tous nos voeux de bonheur!!